キューバ 街角だより ~ Informe de la Habana ~

エイムネクスト株式会社では、キューバの国立ハバナ大学に、2015年10月から日本語教師を派遣しています。 現在赴任されている山田芳子先生が、キューバの首都ハバナの街の人々や、日本とは事情の全く異なる生活の様子などを詳しくレポートしています。 “ キューバの今! ” をご紹介します。


その5)長距離移動の交通手段・・・ 長距離バスViazul

Viazulは、キューバの主要都市間を結ぶ長距離バスです。

*Viazul  ハバナのバスターミナル入口*
入って左がチケット窓口

長距離バスチケット窓口

 
Viazulチケット予約・購入方法>

  行き先、出発日が決まったら、すぐ、インターネットhttp://www.viazul.comで予約・購入するか、バスターミナルでチケットを買うべし!
特に、観光シーズン(年末年始、7月、8月)は、出発日の2、3日前にチケットを買いに行っても満席の場合がよくあります。また、バスの本数も少ないので(人気路線でも1日3、4本)、早目に行動したほうがいいです。

ただ、比較的大きい街へ行くチケットなら、インターネットで予約・購入(クレジットカード払い)できますが、小さい町へ行くチケットだと予約できないので、バスターミナルで買うことになります。
バスターミナルで購入の場合は現金(CUCのみ)払い。しかも、バスターミナルもチケット売り場もなくバス停のみ、という所もあって、その場合は運転手から直接買います。空席があったら、乗せてくれます。

ハバナ
のバスターミナルの窓口では、キューバ全国のチケットが買えます。
バスターミナルのチケット窓口では、コンピューターを使っていますが、サービスは遅いので、行列・・・。1時間は並ぶ覚悟が必要。窓口の係員は英語が話せます。
 

<出発当日・バスに乗る際の注意>

 1時間以上前にバスターミナルでチェックインしないと、チケットがキャンセルされる可能性があります。大きい荷物は荷物取扱所で預け、半券をもらいます。荷物の重量制限があり、1人20キロまで。重量オーバーすると、追加料金を取られます。

 チェックイン後、名前、行き先、時間、座席番号(1D、9Aなど)らしきものが書かれた紙をくれますが、そのような座席番号はないので、バスの中では好きな所に座ります。
ターミナルでの案内放送、掲示板、バスの行き先表示もありませんから、乗車予定時刻ごろにViazulのバスが来たら、とにかく運転手に行き先を確認することです。
始発駅では割と時間どおりに出発します。ただし、途中駅から乗る場合、30分ぐらい早く着いたり(出発したり())、長距離路線になると1時間以上遅れることもありますが、中距離、6時間以内の区間だったら、出発到着時間はほぼ正確です(±15分は定刻ということで)。

  

Viazulのバス>

車種は中国製(中国宇通JUTONG)、トイレがついているバスもあります。冷房は強め20℃ぐらいで、上着はほしいです。座席の座りごごちはまあまあ、でも、リクライニングが壊れている席もあります。車内でのサービスは何もなく、運転手が到着場所を言うぐらいです。
2時間ぐらいごとにトイレ(たばこ?)休憩が入ります。

*Viazulのバス* 

長距離バス
*バスの中の様子*
長距離バスの中1
長距離バスの中2

Viazulバスの乗客>

客層は、1人旅、若者・中年のカップルやグループ、家族連れとさまざまです。
ヨーロッパ、カナダ、メキシコ人、アジア人(数名です)の個人旅行客が多いです。


<バスターミナル>

バスターミナルには、チケット売り場、トイレ、ちょっとした飲み物売り場、待ち合い場所、いすがあります。ハバナのバスターミナルはViazul専用ですが、地方へ行くと、キューバ人が乗る国内長距離用のバスと共有しているところもあります。 


<運賃>
 先日、Viazulを利用して旅行した際の運賃は次のとおり。

ハバナ(la Habana)⇒ プラヤ・ラルガ (Playa Larga):13CUC
プラヤ・ラルガ (Playa Larga) ⇒ トリニダー(Trinidad)12CUC
トリニダー(Trinidad) ⇒ サンタ・クララ (Santa Clara): 8CUC
サンタ・クララ (Santa Clara) ⇒  ハバナ(la Habana):18CUC

 

キューバ地図_1


 


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その4)

 ①持ち物・服装

 カーサに宿泊する場合、アメニティグッズはほぼありませんから、忘れずに用意して行きましょう。こちらでも石鹸やシャンプーなどを買うことはできますが、旅行用の小さいものはありませんから、旅行中に使用する分は持参した方がいいです。 


 服装は、Tシャツ、短パン、ジーンズで十分です。長距離バスに乗るなら冷房がきついので、カーディガンなどの上着はあった方がいいです。

こちらの女の人は体にFITした服装を好み、タンクトップ、短パン(かなり短い!)など、露出度は高いです。

 


 ②
食事・レストラン

 ハバナだったら、キューバ料理、インターナショナル料理(ヨーロッパ系)、数は少ないですが中国料理、日本料理(も)のレストランといろいろありますが、地方に行くと、ほとんどがキューバ料理かインターナショナル料理になります。

ファーストフードのお店はあまりなく、カフェテリアのピザ、サンドイッチぐらいです。

レストランで注文してから料理が来るまで15分以上はかかるので、飲み物を注文して、ゆっくり1時間ぐらいかけて食事をします。

 サービスや味は…値段相応です。美味しくていいレストランは、やはりお客さんが入っているレストランです。高級レストランだったらサービス料として10%ぐらいとります。どのレストランも料理はボリューム満点で、2人で1人分がちょうどいいぐらいですが、こちらではシェアして食べるということはあまりしません。この辺はヨーロッパ的…?

 



 ③道路・交通事情

幹線道路は舗装されていますが、つぎはぎ道路も結構あります。田舎へ行くと舗装されていない道路もあります。また、幹線道路でも街灯のないところが多かったり、ハバナでも街灯はオレンジ色の暗い電灯だったりで、夜は本当に暗いです。


 こちらでは車は右側走行。右折する際には信号が赤でも右折できます。また、歩行者優先という考えもありませんから、道を渡るときは注意しましょう。歩行者は、車が来なかったら、信号無視して渡ります。・・・!


 歩道ですが、これが凸凹。非常に歩きにくいです。したがって、歩きやすいスニーカーかサンダルが一番です。

 




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その3)キューバの宿泊施設
 

1.ホテル

   外国人観光客がよく利用する宿泊施設は、もちろんホテルですよね。

わたしはハバナ市内のホテルには泊まったことがないのですが、外から見た印象は、古い建物を改装したり修復したものが多いようです。
ハバナの新興地域では、新しく建設された大型ホテルがいろいろあります。ハバナの中心から少し外れた高級ホテルにはプールもあります。

料金は、年末年始には特別料金で高くなり、1人旅にはつらいかも。特にリゾート地の高級ホテルは高く、もしかしたら日本よりも高い!?



2.カーサ・パルティクラルCasa Particular)またはオスタルHostal

 ツアーではなく、個人旅行や一人旅、バックパッカーだったら、キューバ人個人の家やアパートの1部屋を借りる“カーサ・パルティクラル”も1つの選択肢だと思います。地方へ行くとホテルよりも多いぐらいです。
Casa_外国人用
外国人用 Casa Particularのマーク(青色)

Casa_キューバ人用
キューバ人用 Casa Particularのマーク(赤色)


料金は1部屋20~30CUCぐらいで、朝食は1CUC程度です。これらはWebサイトを持っているところも多いので、検索してみて、良さそうだったら予約してもいいかもしれません。

カーサ・パルティクラルには、リビングルーム、ダイニングルーム(共同)があり、各部屋にはベッドの他にトイレ、シャワー、テレビがあるところもあります。もちろんトイレ・シャワー共同のところもあります。
カーサによって設備に違いがありますので、現地に到着してから泊まる所を探す場合は、必ず部屋を見せてもらって、設備チェックベッドの状態、トイレの水が流れるか、シャワーのお湯が出るか、エアコンがあるか、鍵がしっかりかかるかなど)や、料金を確認することです。
古い建物を改装・改築しているところが多いので、メンテナンスや清掃がきちんとされているかは重要なポイントです。

また、比較的安全なキューバとはいえ、建物の周りの環境も注意して見ましょう。

 

 そして、次の行き先や到着日は決まっているけれど、まだ宿泊所が決まっていない というのでしたら、今泊まっているカーサ・パルティクラルの()主人に、次の行き先でのカーサ・パルティクラルを紹介してもらうのも1つの方法です。
長年カーサ・パルティクラルを経営しているところだったら、彼女()らは他の都市のカーサ・パルティクラルとネットワークを持っているので、いいところを紹介してくれると思います。また、いい人だったら予約もしてくれます。
 ()主人はだいたい英語が話せるので(但し、田舎へ行くほど英語を話す割合は低くなる)、希望料金、設備、場所などいろいろ相談したらいいと思います。

 




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その2CADECA Casa de Cambio
両替所
 

 キューバでは、クレジットカードはほとんど使えず、もし使えたとしても高級ホテルや高級レストランぐらいです。それに、たとえカードを利用できても手数料をとられますから、通常はCADECAで外貨現金を両替することになると思います。
 

ハバナの空港(玄関出て、左にあったと思う)と、ハバナのほとんどのCADECAでは、日本円から外国人が使う兌換ペソ(CUC)に両替ができます。でも、ところによっては1,000円札、5,000円札を両替してくれない所もあります。

US
ドルも両替できますが、手数料5%ぐらいに加えて課徴金10がかかります。(例:
100USドル100CUC15CUC(15)= 85CUC ぐらいになってしまう…)

旧市街のオビスポ通りにあるCADECA<月~土>8:30~8:00PM、<日>9:00~6:00PM<昼休み>12:30~1:00PM)では、Visa, MasterカードからCUCを引き出せます。(ただし、電信が不通でクレジットカードが使えないことは、よくある)。

玄関ドアと窓口にクレジットカード会社のシールが貼ってあり、手数料3~4%がかかります。
キューバではアメリカ系のクレジットカード
(AMEX, DINERSなど)と日本のクレジットカードJCB使えません


田舎に行けば行くほど現金のみの扱いで、クレジットカードからCUCを引出すことはしにくくなり、さらには、日本円からの両替もできなくなります。
一方、ユーロ、カナダドル、イギリスポンドだったら、大体どこでも両替してくれます。
両替する際にはパスポートが必要で、ここでも行列です。


 変換レートですが、
CUC=1USドル固定で、これをもとに他の通貨のレートが決められます。レートは毎日変わります。
日本にいるなら、日本円対
USドルのレートが参考になると思います。
(例 1
USドル=124円だったら、1CUC124円より少し悪いレート)

そして、もしキューバで、観光地以外のところや田舎に行く場合、あるいは、キューバ人が利用するような小さいお店で水やジュース、お菓子、アイスクリームなどを買う場合は、キューバ人が使う人民ペソCUP/MN)が必要になってきます。
そのときのために、CADECAで外貨両替した際一緒に、
10CUCぐらいをCUPに両替しておくのもいいかと思います。(1CUC=24CUP201512月現在)

もちろんCADECAでは、CUCからCUPに両替することもできます。240CUP(=10CUC)あると、大金を持った感じになります。約5CUPでキューバ人が買う街角アイスクリームが買えるので・・・!


 ただし、キューバ出国の際、最後に空港税として
25CUCが必要になるので、この分は忘れずに残しておきましょう。
また、余った
CUC は、CADECAでユーロかUSドルには両替できますが、日本円には両替できませんので注意が必要です。 

 


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キューバへの関心が高まってきたせいか、日本でもキューバ紹介番組などが増えてきたようですね。それでもキューバの詳しい旅情報などは、まだそれほど多くないのではないでしょうか。
キューバ旅行を考えている人(特に個人旅行など)向けに、お役立ち情報を少し連載します。


その1)旅行情報収集方法


 インターネットを利用してキューバ情報を集めようと思ったら、日本で収集することをお奨めします!

ここキューバでは、インターネットを使おうにも、無料WIFIやネットカフェはありませんから、

 WIFIカードを購入して、WIFIスポットへ行ってインターネットをするか、

 ②ホテルのWIFI(基本的に有料。しかも地方に行くとない場合が多い)か、

 ③ホテルのビジネスセンター利用(1時間510CUCぐらい)

と、簡単にインターネットをすることはできません。
また、容量の大きいものをダウンロードすることもほとんど無理なので、旅行に必要と思われる情報は、日本でできる限り集めることです。
(注:高級ホテルの一部には無料WIFIもありますが、利用はそのフロアの宿泊者に限られます。)


 では、キューバに来てから情報を集めようとした場合、最もよい方法とは何でしょう。
・・・それは、昔ながらの「口コミ」です。


 カーサ・パルティクラル(民宿)に泊まるんだったら、そこに泊まっている各国旅行者の話を聞くのもいいですし、一番いいのはそこの(女)主人に聞くことです。
彼女(彼)たちは各国の旅行者を相手にしているので、観光客に必要な情報(その地方の見所、いいレストラン、適切なタクシー料金、注意点など)を知っているので、聞いたらたいてい教えてくれると思います。

また、キューバでは日本語を見ませんし、話す人もほとんどいません。(ハバナには日本語ガイドがいるようですが…。) スペイン語ができればいいですが、片言でも英語を話すようにしましょう。


 ハバナ旧市街で見かけた観光案内所(と呼べるかな?)には人がいて、質問したら答えてくれますが、パンフレットや地図などはほとんどなく、キューバの地図がほしかったら本屋で買うことになります。
キューバでは、外国人相手に“無料”というものはない…!

その他、ホテルに泊まってツアーデスクなどあったら、大いに利用しましょう。

 

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