キューバ 街角だより ~ Informe de la Habana ~

エイムネクスト株式会社では、キューバの国立ハバナ大学に、2015年10月から日本語教師を派遣しています。 現在赴任されている山田芳子先生が、キューバの首都ハバナの街の人々や、日本とは事情の全く異なる生活の様子などを詳しくレポートしています。 “ キューバの今! ” をご紹介します。




 ハバナ大学外国語学部では、『社会人のための日本語コース』が週2回、木曜日と金曜日の15:00~18:20に行われています。(私は金曜日のコース2年めを教えています。)

このコースでは、2年間で初級レベルの日本語を勉強します。ただ、授業では漢字の学習時間がないため、これは各自で勉強することになります。実際、学習者はあまり漢字を勉強しないので、漢字には弱いです。いっぽう、話すのは好きなので、こちらのほうはまあまあです。

 

 このコースで勉強できるのは30人ぐらいで、応募者がこの人数を超えた場合は試験を行います。試験は“語学学習適性検査”みたいなもので、スペイン語で行います。

今年度のコース修了者は、入学時に実際にこの試験を受けていました。最初は28人だったそうですが、2年間の学習期間中で続ける人は減ってきて、残ったのは半分ぐらいです。
理由は、社会人なので仕事の関係で授業に来られなくなったり、授業についていけなくなったり、興味がなくなったり…といろいろです。


その中でも授業の時間帯が一番のネックになっていて、社会人で
15:0018:20に勉強するとなると、普通の会社員では難しいのが現状です。
現在このコースで勉強している人の職業は、調理師、小学校の先生、エンジニア、無職、他大学の学生…で、ふつうの会社員は少数派です。授業時間を変えればいいのになあと思いますが、外国語学部の建物は
18:30で閉館してしまいますし、夜遅くまで電気を使うわけにもいかず、この時間帯になっているのです。


 コース修了後、さらに日本語を勉強したかったら、自分で勉強を続けることになります。中級以上のコースがないのは残念。日本語の本とか練習問題集もないので、自分で頑張ってインターネットで探すか、人からもらうか…なので大変だと思います。でも、続けてほしいものです。
特に日本語ができるキューバ人は少ないので、日本語の勉強を続けたら、いつかいいことがあるよ!・・・と思っています。事実、このコースから、9月に大阪での国際交流基金の短期学習プログラムに参加する人がでました。(よかった~


 今年は5月27日(金)でコース修了ということで、卒業試験を実施。
試験には合否があり、不合格の場合は再試験があります。(意外と厳しいのね)試験合格者には修了証書が渡されます。


社会人コースは毎年9月に新コースが始まります。現在1年めの人たちも9月から進級です。
 



 518日(水)1500よりハバナ大学の学長室で、大学学長と在キューバ日本大使との会談があり、最後にエイムネクスト株式会社からの寄贈品である日本語学習者のための本プロジェクター、スピーカー『贈呈式』がありました。(それほど大げさなものではありませんでしたが…。
*実際には前日に、寄贈本30数冊、プロジェクター等は大学に届けられていました。
 

私は、会談の最後の方で、外国語学部・仏日葡学科担当学科長と先生と一緒に、学長、国際関係所長と担当者、日本大使、伊藤書記官との会談に参加させていただきました。
そこで、本、プロジェクター寄贈の記念撮影。

個人での写真撮影はできませんでしたが、伊藤書記官とハバナ大学の職員が撮影していて、学長、大使、他の先生方とともにしっかり写真に納まってきました。

ハバナ大学学長(かなり体格ががっちり)をはじめ、国際関係所長(Dra. Magda Luisa Arias Rivera)および担当者の方より、エイムネクスト(株)に対して感謝の言葉がありました。。

寄贈品の贈呈式
 ハバナ大学学長と渡辺キューバ大使とともに





先日は、大学生の卒業後について書きましたが、今回は、大学入学についての話です。

 

大学に入学するためには、もちろん試験を受けなければなりません。これは全国一斉に行います。
試験科目国語、数学、キューバの歴史3科目で、試験はとても難しいそうです。

試験時間は4時間(!)。1日で行うことはできないので、3に分けて行います。ちなみに今年は53日(火)、6日(金)、10日(火)でした。

試験会場は自分が通っている高校で、大学の先生の中には試験監督として呼び出される人もいます。それで、この日は大学の授業がありません。

 

受験方法・合否ですが、これは日本と違います。

志望校や学部を選ぶというのではなく、大学で勉強したい学問を、10項目(医学、エンジニア系、政治経済、哲学、外国語、スポーツ、芸術など)から順番に、第1志望から第10志望までランク付けして選びます。

受験生の点は、入試の点数高校の内申書を点数化したものが“持ち点”になります。
そして、第1志望の学問が定員オーバーの場合は、点数のいい人から合格になります。第1志望がだめな場合は第2志望、それが駄目なら第3志望となります。第10志望まであるのでどれかには合格します。行く大学は学生の住んでいるところから近くて、勉強する学問がある大学です。

 

この入学方法だと、学生は勉強したい学問の学部に入れないこともありますが、ひとまず大学に行くそうです。勉強してみてイヤな場合は、1年我慢してまた受験するか、大学での成績や変更する学問によっては転部できることもあります。

優秀な高校生はだいたい大学に行きますが、優秀な生徒で行かない人もいるそうです。その辺はちょっと自由(?)。優秀じゃない生徒でも入学試験は受けられますが、合格するのは難しいみたい。
大学生への進学率は、同僚の先生,3人に聞いてみたところ、「60%ぐらい」という先生もいれば、「40%」という先生や、「わからない」という先生もいて、実際よくわかないのが現状です。

高校を卒業して大学に進学しない高校生は、専門学校へ行くか、自分で仕事を探します。
外国語学部のオーディオ貸出し担当の男の子(22歳)は、人からの紹介とのこと。
 

ちなみに、大学の新学年は9月開始。(7月、8月は大学は夏休みです。^^ 
 


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  先日、キューバは社会主義国なのでそれなりの生活保障があると書きましたが、それ以外に、こんなところにも“社会主義国”らしい特徴が…。日本とは違うなぁという話です。

 

   Neighbor Watch」(地域監視団)がある。

どういうものかというと(学生の話によると)、地区(町)ごとに警察のような役割をする人たちがいるとのこと(。早い話が日本のお巡りさんとか自警団のようなもの、でしょうか?

日本にも、町内会とかそれに準ずるような組織や活動があるので、不思議じゃないですが、でも、この話を聞いたとき、わたしはジョージ・オーウェルの小説『1984年』の中に出てくる「Big Brother」を思い浮かべたのでした。でも、このNeighbor Watchのおかげで町は安全なのかな。

 

    大学生の卒業後

 教育はすべて無償、大学も無料、ということはそれなりに何かあるわけで、大学卒業後2年間は、政府が決めたところで働かなければなりません。

そんな訳で、キューバには大学生の就職活動というのはありません。外国語学部の学生だったら、先生か通訳か翻訳の仕事に従事することが多いそうです。

この間、給料はもらえます。

2年後は自由に仕事を選べるそうですが、これって、…どうなんでしょうねえ。

 

    メーデー

 51日はメーデーで祝日。日曜日と重なったため、2日(月)は振替休日となり、3連休になりました

町の各所にキューバ国旗が掲げられ始めたので、重要な日なんでしょうね。

革命広場では、だれが演説するのか知りませんが準備をしていました。

メーデー当日は、国内各地から集まった人々が、旗やプラカードを持って革命広場まで行進。そして、演説。

人がすごくて、この人混みの中に入っていく勇気はありませんでした。それで私は、テレビで見たのみです。

 

世界的には、メーデーが休日の国の方が多いようですね。確か、ベトナムで働いていた時もメーデーは祝日だったような気がします。でも、その前日の430日がベトナム戦争でのサイゴン(現ホーチミン市)解放日で、その関係行事を大々的に行っていたせいか、メーデーは影が薄かった。
インド、メキシコ、タイでは、会社で働いている人は休みだったけど、それ以外の人は仕事していました。


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キューバ人の一般的な生活について、Viñales1日ツアーのガイド(キューバ人)のおじさんの話と、私がこれまでに聞いた話や生活してきた感じから、ご紹介します。

 

*平均月給;

 まずは、気になる「キューバ人の平均月給」ですが、ガイドの話によると約600CUP  cuc(25cup)=1USドル≒110円として計算してみると・・・2,640円 やすぅ――――!(でも、大学の先生の給与はナントこれよりも低い

これでは生活不可能!一体どうやって生活しているんだろう…と思ったら、そこは社会主義国、生活に必要なモノは保障されているとのこと。例えば・・・

 

*食料品;

 家庭に1冊「配給手帳」があります。これを持って、配給所に行くと、基本的な食料、お米・食料油・砂糖・卵・肉・魚・野菜・果物などがもらえます。ただし、完全に無料ではなく数十円は支払うそうです。
ある先生に「配給手帳」のコピーを見せてもらいましたが、それには、配給所の名前、日にち、配給を受けた人、物が記入されていました。
また、外食する場合、キューバ人相手の軽食屋さんだったら、サンドイッチ、ピザなどは510cup(約2244円)ぐらい、500mlの水だったら10cupぐらいで手に入ります。

 

*住まい/家・アパート;

ガイドの話によると、1959年の革命前までは、アパートだったら日本と同じように大家さんに家賃を払っていたそうです。しかし革命後、家・アパートは政府所有になり、人々は政府にお金を払うことになったそうです。
でも、支払うお金は数十
安くなって、しかもある程度払い続けたら、それ以上払わなくてもよくなったそうです。(ということは、持ち家とか持ち部屋になるのかな?)

10年ぐらい前までは個人での不動産売買は禁止されていましたが、現在は認められています。家(建物)を売ったら、新しい家を建てるか、外国へ移住するそうです。

 

*光熱費;

電気、ガス、水道、電話などの光熱費通信費は払います。基本的には、安いそうです。
ただ、大学の先生の話では、電気代は高いと言っていました。例えばこの先生の場合、6人家族で1ヶ月の電気代が100cupぐらい(約440円)だそうです。日本円の感覚からすれば安いんでしょうが、給料を考えれば高いよね…(給与の6分の1が電気代!?)

 

*交通費;

交通手段のバスかなり安いです。ハバナの路線バスは.4cup(約2)の一律料金
乗り合いタクシーでも近場だったら、10cup(約45円)。ちょっと遠くなると20cupです。(以前、外国人はこの乗り合いタクシーに乗れなかったそうです。)

長距離バスの場合、Viazulは外国人用ですが、キューバ人の長距離バス(外国人は乗れない)は安いです。学生の話では、お金がない場合はヒッチハイクもよくするそうです。

 

*医療・教育;

医療無償で、大学も無料です。(だから、学生はよく休むのかしら…? 

 

と、それなりに社会保障はありますが、これだけで生活できるわけがなく、食べ物にしても、お菓子など子どもは食べたいだろうし、服や日用品だって買わなければならないし、今だったら、携帯電話、パソコンもほしいし、インターネットだってしたい。家にしても古いから修理が必要だろうし。

で、学生によると、30年ぐらい前は1ヶ月の給料で生活できたけど、今ではできない…と言っていました。
だから、キューバ人の家族は大家族 。結婚しても、夫か妻のどちらかの家で同居します。
(まあ、新しい住まいを探しても、アパートや家などがないんですけどね…。)

また、家族や親せきの中で誰か1人は外国で働いている、という家庭も結構あります。教えている学生の中に「父はスペインで働いています」と言った学生もいましたし。

それに、表立っては言いませんが、大学の先生も結構アルバイトをしています。

やっぱり、生活大変なんですよね・・・。 

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